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「俺が死んだらどうする?」 
いつか、彼が唐突に問うてきたのでびっくりした。そりゃ悲しい。辛い。泣きじゃくる。
その時にならないと分からないけど、トチ狂って電車に飛び込むかもしれない。どうするかなんて分からないけれど、私の乏しい語彙力では、「悲しい」他にない。
私はその感情をうまく言葉にできずに黙ってしまった。
彼が居なくなる、その想像だけが頭をぐるぐるぐるぐる。
何も言えずの私に、「何も思わんかぁ」と、彼。「別に意味は無いで!ゆってみただけ!!何でも思ったこと言えばいいんよ?何も思わんとか、悲しいとか、泣くとか」想像しただけで私は泣いてしまった。 「え~泣いてるん?」ってちょっとびっくりしてた。私もびっくりした。「なんで泣くんよ~冗談やで、不器用やなぁ」って彼は笑ってた。ちゃんと言葉にできない私でも、分かってくれる人でよかったなぁと思う。彼の言う「不器用やなぁ、口下手やなぁ」みたいなのは全部、「俺はちゃんと分かってるよ」に聞こえる。
好きです、今日も。きっと明日は、今日よりもっと。ちゃんと伝えよう想いは。ありったけのやつを、いつ死んでもいいように。